○仲多度南部消防組合職員の懲戒処分等に関する基準
令和6年6月4日
訓令第6号
(趣旨)
第1条 この訓令は、仲多度南部消防組合職員の懲戒処分(戒告、減給、停職及び免職の処分をいう。以下同じ。)並びに訓告、厳重注意及び注意の処分(以下「懲戒処分等」という。)の量定に関し必要な事項を定める。
(懲戒処分等の基準)
第2条 懲戒処分等は、次に掲げる事項を総合的に考慮し、別表に掲げる非違行為の区分に応じ定める処分の種類を参考にして、適正に判断するものとする。
(1) 非違行為の動機、態様及び結果
(2) 故意、過失の程度
(3) 非違行為を行った職員の職責及び職責と非違行為との関係
(4) 他の職員及び社会に与える影響
(5) 過去の非違行為の有無
(6) 日常の勤務態度、勤務成績、非違行為の後の対応及び態度
(1) 職務上の地位を利用し、非違行為を隠蔽しようとするなど、職員の行為の態様が極めて悪質であるとき又は非違行為の結果が極めて重大であるとき。
(2) 職員が行った行為の社会的影響が特に大きく公務に対する信頼を著しく失墜させたとき。
(3) 職員が管理者又は監督者として、公務に対する信頼を維持すべき職責を負っているとき。
(4) 職員が類似の非違行為に該当する行為を行ったことを理由として過去3年以内に懲戒処分(関係者処分を除く。)を受けたことがあるとき。
(1) 職員が自らの行為が発覚する前に自主的に申し出たとき。
(2) 非違行為を行うに至った経緯その他の情状に特に酌量すべきものがあると認められるとき。
(1) 戒告 3月
(2) 減給 6月
(3) 停職 12月
(訓告、厳重注意及び注意の処分)
第7条 訓告、厳重注意及び注意の処分は、懲戒処分に至らない程度の行為に対し、文書又は口頭をもって行う。
(処分の決定)
第9条 懲戒処分等については、その都度管理者が任命する委員によって構成される懲罰委員会の審査を経て管理者が決定する。
附則
第1条 この訓令は、令和6年6月4日から施行する。
第2条 仲多度南部消防組合職員の懲戒処分等に関する基準(平成19年仲多度南部消防組合訓令第3号)は廃止する。
別表(第2条関係)
非違行為 | 処分の種類 | |||||
免職 | 停職 | 減給 | 戒告 | |||
1 一般服務関係 | (1) 欠勤 | (ア) 正当な理由なく10日以内の間勤務を欠いた場合 | ○ | ○ | ||
(イ) 正当な理由なく11日以上20日以内の間勤務を欠いた場合 | ○ | ○ | ||||
(ウ) 正当な理由なく21日以上の間勤務を欠いた場合 | ○ | ○ | ||||
(2) 遅刻・早退 | 勤務時間の始め又は終わりに繰り返し勤務を欠いた場合 | ○ | ||||
(3) 休暇・職務専念義務の免除の虚偽申請 | 休暇(病気休暇、特別休暇、介護休暇等)又は職務専念義務の免除について虚偽の申請をした場合(病気休暇又は病気を理由とする休職期間中に通院を怠るなど、療養に専念していないと認められる場合を含む。) | ○ | ○ | |||
(4) 勤務態度不良 | (ア) 勤務時間中に職場を離脱して職務を怠り、公務の運営に支障を生じさせた場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 上記の行為を繰り返した場合 | ○ | ○ | ||||
(5) 職場内の秩序を乱す行為 | (ア) 他の職員に対する暴言により職場の秩序を乱した場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 他の職員に対する暴行により職場の秩序を乱した場合 | ○ | ○ | ||||
(ウ) (イ)の場合において、暴行を受けた職員が傷害を負った場合 | ○ | ○ | ○ | |||
(エ) (ア)又は(イ)の行為が繰り返される場合 | ○ | ○ | ||||
(6) 虚偽報告 | (ア) 事実をねつ造して虚偽の報告を行った場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 事実をねつ造して虚偽の報告を行い、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合 | ○ | ○ | ||||
(7) 違法な職員団体活動 | (ア) 地方公務員法第37条第1項前段の規定に違反して、同盟罷業、怠業その他の争議行為をし、又は組合の活動能率を低下させる怠業的行為をした場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 地方公務員法第37条第1項後段の規定に違反して、同項前段に規定する違法な行為を企て、又はその遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおった場合 | ○ | ○ | ||||
(8) 秘密漏えい | (ア) 職務上知り得た秘密を故意に漏らした場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 職務上知り得た秘密を故意に漏らし、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合 | ○ | ○ | ||||
(ウ) 自己の不正な利益を図る目的で職務上知り得た秘密を漏らした場合 | ○ | |||||
(エ) 具体的に命令され、又は注意喚起された情報セキュリティ対策を怠ったことにより、職務上の秘密が漏えいし、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合 | ○ | ○ | ○ | |||
(9) 政治的目的を有する文書の配布 | 政治的目的を有する文書等を配布した場合 | ○ | ||||
(10) 営利企業等の従事制限違反 | 営利企業の役員等の職を兼ね、若しくは自ら営利企業を営むことの許可を得る手続又は報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員等を兼ね、その他事業若しくは事務に従事することの許可を得る手続きを怠り、これらの兼業をした場合 | ○ | ○ | |||
(11) 入札談合等に関与する行為 | 組合が入札等により行う契約の締結に関し、その職務に反し、事業者その他の者に談合を唆すこと、事業者その他の者に予定価格等の入札等に関する秘密を教示すること又はその他の方法により、当該入札等の公正を害する行為を行った場合 | ○ | ○ | |||
(12) 個人情報保護義務違反 | (ア) 専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書等を収集した場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 個人情報のデータの改ざん等不適切な処理により、個人の人格的利益を侵害した場合 | ○ | ○ | ○ | |||
(ウ) 職務上知り得た個人情報を自己又は第三者の利益に供するために個人的に使用するなど不当な目的に使用した場合 | ○ | ○ | ||||
(13) セクシュアル・ハラスメント(他の者を不快にさせる職場における性的な言動及び他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動をいう。) | (ア) 相手の意に反することを認識の上で、わいせつな言辞(言葉遣い)、性的な内容の電話、性的な内容の手紙・電子メールの送付、身体的接触、つきまとい等の性的な言動(以下「性的な言動」という。)を繰り返した場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 相手の意に反することを認識の上で、性的な言動を執ように繰り返したことにより、相手が強度の心的ストレスの重積による精神疾患にかかった場合 | ○ | ○ | ||||
(ウ) 暴行若しくは脅迫を用いてわいせつな行為をし、又は職場における上司、部下等の関係に基づく影響力を用いることにより強いて性的関係を結び、若しくはわいせつな行為をした場合 | ○ | ○ | ||||
(14) パワー・ハラスメント(職場内における優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、他の職員又はその職場において従事する者に対して、精神的苦痛若しくは身体的苦痛を与える言動又は職場環境を悪化させる言動をいう。) | (ア) 職場内の優位性を背景に他者に対して暴行、脅迫、侮辱等の行為を繰り返した場合又は職場環境を悪化させた場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 暴行、脅迫、侮辱等の行為を繰り返したことにより、相手方が強度の心的ストレスによる精神疾患に罹患した場合 | ○ | ○ | ||||
(15) 妊娠・出産・育児・介護に関するハラスメント(他の職員が妊娠、出産、育児及び介護に関する制度(以下「妊娠等制度」という。)を利用することを妨げ、又は妊娠若しくは出産をした職員及び育児若しくは介護をする職員(以下「妊娠等職員」という。)の職場環境を悪化させる言動をいう。) | (ア) 妊娠等制度を利用した職員又は妊婦等職員に対し、職務上支障が生じる言動をした場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 妊娠等制度の利用を阻害する言動をし、又は妊娠、出産、育児若しくは介護を理由に不利益な取扱いを示唆する等の職場環境を悪化させる言動(以下「不利益な言動」という。)をした場合 | ○ | ○ | ||||
(ウ) 妊娠等制度の利用を阻害する言動、不利益な言動又は職務上支障が生じる言動をしたことにより、相手が強度の心的ストレスによる精神疾患に罹患した場合 | ○ | ○ | ||||
(16) 公文書偽造 | (ア) 公文書を偽造し、若しくは変造し、若しくは虚偽の公文書を作成し、又は公文書を毀棄した場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 決裁文書を改ざんした場合 | ○ | ○ | ||||
(ウ) 公文書を改ざんし、紛失し、又は誤って廃棄し、その他不適正に取り扱ったことにより、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合 | ○ | ○ | ○ | |||
2 公金公物の取扱い関係 | (1) 横領 | 公金又は公物を横領した場合 | ○ | |||
(2) 窃取 | 公金又は公物を窃取した場合 | ○ | ||||
(3) 詐取 | 人を欺いて公金又は公物を交付させた場合 | ○ | ||||
(4) 紛失 | 公金又は公物を紛失した場合 | ○ | ||||
(5) 盗難 | 重大な過失により公金又は公物の盗難に遭った場合 | ○ | ||||
(6) 公物損壊 | 故意に職場において公物を損壊した場合 | ○ | ○ | |||
(7) 出火・爆発 | 過失により職場において公物の出火又は爆発を引き起こした場合 | ○ | ||||
(8) 給与の違法支払・不適正受給 | 故意に条例等に違反して給与を不正に支給した場合又は故意に届出を怠り、若しくは虚偽の届出をするなどして給与を不正に受給した場合 | ○ | ○ | |||
(9) 公金・公物処理不適正 | 自己保管中の公金を流用するなど公金又は公物の不適正な処理をした場合 | ○ | ○ | |||
(10) 収賄・供応 | (ア) 職務に関し、賄賂を収受し、又はこれを要求し、若しくは約束した場合 | ○ | ||||
(イ) 職務に関し、関係業者等との虚礼・贈答の授受を行い、又は接待、会食等の供応を受けた場合 | ○ | ○ | ○ | |||
(11) コンピュータの不適正使用 | 職場のコンピュータをその職務に関連しない不適正な目的で使用し、公務の運営に支障を生じさせた場合 | ○ | ○ | |||
3 公務外非行関係 | (1) 放火 | 放火をした場合 | ○ | |||
(2) 殺人 | 人を殺した場合 | ○ | ||||
(3) 傷害 | 人の身体を傷害した場合 | ○ | ○ | |||
(4) 暴行・けんか | 暴行を加え、又はけんかをした職員が人を傷害するに至らなかった場合 | ○ | ○ | |||
(5) 器物損壊 | 故意に他人の物を損壊した場合 | ○ | ○ | |||
(6) 横領 | 自己の占有する他人の物(公金及び公物を除く。)を横領した場合 | ○ | ○ | |||
(7) 窃盗・強盗 | (ア) 他人の財物を窃取した場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した場合 | ○ | |||||
(8) 詐欺・恐喝 | 人を欺いて財物を交付させ、又は人を恐喝して財物を交付させた場合 | ○ | ○ | |||
(9) 賭博 | (ア) 賭博をした場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 常習として賭博をした場合 | ○ | |||||
(10) 麻薬、覚醒剤等の所持等 | 麻薬、大麻、あへん、覚醒剤、危険ドラッグ等の所持、使用、譲渡等をした場合 | ○ | ||||
(11) 酩酊による粗野な言動等 | 酩酊して、公共の場所や乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をした場合 | ○ | ○ | |||
(12) 淫行 | 18歳未満の者に対して、金品その他財産上の利益を対象として供与し、又は供与することを約束して淫行をした場合 | ○ | ○ | |||
(13) わいせつ行為 | (ア) 強制性交、強制わいせつ、公然わいせつ等の行為をした場合 | ○ | ○ | |||
(イ) 公共の場所又は乗物等において痴漢行為、盗撮行為を行った場合又は他人の住居をひそかに覗き見る行為をした場合 | ○ | ○ | ||||
(14) ストーカー行為 | つきまとい等のストーカー行為をした場合 | ○ | ○ | ○ | ||
4 交通事故・交通法規違反 | (1) 飲酒運転事故等 ※職員による自動車等の事故等の取扱規程による。 | (ア) 酒酔い運転・酒気帯び運転(以下「飲酒運転」という。)をした場合 | ○ | ○ | ○ | |
(イ) 飲酒運転をして人身、物損等の事故を起こした場合 | ○ | ○ | ○ | |||
(ウ) 飲酒運転であることを知りながらこれに同乗した場合又は同乗しない場合であってもそれを容認した場合 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
(エ) 飲酒運転となることを知りながら他の者に酒類を提供し、又は飲酒を勧めた場合 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
(2) 飲酒運転以外での交通事故(人身事故を伴うもの) ※職員による自動車等の事故等の取扱規程による。 | (ア) 人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた場合 | ○ | ○ | ○ | ||
(イ) 人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた場合において、事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした場合 | ○ | ○ | ||||
(ウ) 人に傷害を負わせた場合 | ○ | ○ | ||||
(エ) 人に傷害を負わせた場合において、事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした場合 | ○ | ○ | ||||
(3) 飲酒運転以外の交通法規違反 ※職員による自動車等の事故等の取扱規程による。 | (ア) 著しい速度超過等の悪質な交通法規違反をした場合 | ○ | ○ | ○ | ||
(イ) 著しい速度超過等の悪質な交通法規違反をし、かつ、物の損壊をした場合において、事故後の危険防止を怠る等の措置義務違反をした場合 | ○ | ○ | ||||
5 管理監督者・関係職員 | (1) 管理監督責任 | (ア) 所属職員の非違行為を了知していたにもかかわらず、その事実を隠し、又は黙認した場合 | ○ | ○ | ||
(イ) 所属職員が懲戒処分を受けることに関し、指揮監督に適正を欠いていた場合 | ○ | ○ | ||||
(2) 関係職員の懲戒処分 | (ア) 非違行為をした職員に対し、当該非違行為に係る事項を教唆し、又は当該非違行為をほう助したと認められる場合 | ○ | ○ | ○ | ||
(イ) 職員の非違行為を了知していたにもかかわらず、これを黙認した場合 | ○ | ○ |